夫を亡くして

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夫を亡くして

ブログ

2019/02/25 夫を亡くして

夫の死についてブログに書くことができず、今日やっとその勇気が持てました。

 

11月26日夕方、徒歩で某病院に入院。翌日心臓カテーテル検査、ステント治療中の急変で心肺停止。蘇生するも意識は回復しないままでしたが症状は安定していると聞かされていて、12月初旬にはICUから一般病床への転棟も可能と聞かされていましたが…

 

12月7日朝、急変の知らせで病院に着いた時にはすでに心肺停止。1時間に及ぶ蘇生処置にも反応なく息を引き取りました。

 

受け止められないことが起きた時、自分が自身の観察者になるような感覚…これが離人感なのだと実感しました。

 

夫の死に実感が湧かないまでも、決めなければならないことは怒涛のように襲ってきます。

 

あの時のことを振り返ると、私の中に存在する「気丈な鋼の女パーソナリティ」が病理解剖を希望し、葬儀を手配し、親族、弁護士に連絡をして万事滞りなく助けてくれました。

 

その影では、「寂しがり屋で人見知りなパーソナリティ」は膝を抱えて泣いていたのだと思います。

 

亡くなった日から、すでに2ヶ月が過ぎて仕事のペースは以前と同様ですし、母と二人の暮らしにも少しずつ慣れてきました。

 

それでも塞ぐことが出来ない心の大きな穴は、どうにもなりません。

夢には夫がよく出てきてくれるので夜が待ち遠しく朝が来て欲しくないとさえ思います。

 

この頃では、その考えは誤りで昼間充実した一日を過ごした日だけ夫が会いに来てくれるのだとわかり、しっかり活動できるようになりました。

 

死別というものを経験して、私は夫婦人生の卒業証書を授与したのだと感じています。夫の死を悼み、お言葉をかけていただくたびに、この人と添い遂げられて見送れたことを誉れに思います。

 

「配偶者を亡くした経験のある方々からは後で堪えるよ…」

と聞かされていましたが、日々少しずつ一人になった時に、寂しがり屋で人見知りなパーソナリティは癒されいつもの笑顔を取り戻し、離人感は収束していきました。

 

意外に早く落ち着けたのは、日々を悔いなく暮らしてきたからだと思います。

 

23歳の年の差がありますから、自分中心に「仕事が暇になったら…」なんて後回しにしていてはダメだと常々思っていましたので、やりたいと思ったことは何でも夫と実行してきました。

 

やりたいと思うことなど、本当のところは大層なことではなく一緒に散歩するとか、お茶しに行くとか、外でバーベキューするとか実は特別なことではありませんでした。

 

10年前にカウンセリングルーム開業を目指してフリーランスになったのも、自分のタイムスケジュールや何に重きを置くかは自分で決めたかったからです。

 

同様のことを考え、人生100年時代を如何に生きるかを模索する人が増えてきました。夫の死を経て、さらに、そうした人々のコンサルティング的役割、「自分には無理」だと思いこむ頭のブロックを外すメンタルトレーニングも私のミッションだと感じました。

 

人生の経験値が増えたことを活かし、夫と共に成長していこうと思います。

今後ともよろしくお願い致します。

 

(夫とよく来ていた珈琲店にて)

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