カウンセリングって効果があるのでしょうか?

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カウンセリングって効果があるのでしょうか?

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2018/02/06 カウンセリングって効果があるのでしょうか?

どんな悩みでも聞いてもらえますか?

こんなことで相談しても良いのでしょうか?

 

はじめてお問い合わせ頂くときに聞かれることです。

ご自分の悩み事を「こんな小さなことで」と表現されることもあります。

 

悩みに大きいも小さいもなく、その人が辛い、悲しい、苦しいと感じている以上、感情には誤りなどないのです。

人により、感じ方には差がありますが、他者と比較する必要もありません。

 

カウンセリングがどんな人にでも効果があるかどうかについてですが、効果が上がる条件があります。

 

もっとも大切なのは、自ら克服していこうと思う気持ちが強いことです。

 

他人と過去は変えられないので、カウンセラーはクライエントの気持ちに寄り添い、場合によっては専門的助言はできても、その人の代わりに何かをすることはできませんから、クライエントに現状を打破したいという気持ちがなければ難しいのです。

 

したがって、ご家族が熱心にカウンセリングを求められても、本人が嫌々である場合は難しいと言えます。ここまで読むと、カウンセリングに消極的な家族のことで悩まれている場合、落胆されるかもしれませんが、もう少しお付き合いください。

 

カウンセリングでは、支える家族も対象です。困っておられる方はすべて対象ですので、家族にだけは心を開いておられるならば、ご家族の接し方により変わっていくことも期待できますし、本人にはすぐに効果が現れなくても、ご家族の気持ちがかるくなることにより、家族間の緊張状態がいくぶん緩和されることでしょう。

 

まず、ご家族がご相談に来られた上で、「自分も関わり方を変えないといけないと思った。自分のために行ってきた」と本人に伝えて、決して本人に無理強いしないことも大切です。

 

次に、皆さんなるべく早く効果が欲しいと思われるのは当然ですが、長期にわたって、自分の感情を封印してきた人は効果があらわれるまで時間がかかります。

 

日常会話では、いつ、どこで、どのように、なにがあったのか?事柄について話すことはあっても、感じたことを事細かに話す機会は案外少ないものです。

 

また、過去に感じたことを話した時に、「そんなふうに感じるのはおかしい」「そういうことは聞きたくない」などと否定されたり、否定されなくとも、「いつまでもクヨクヨしていても仕方がない」というふうに相手は悪気は無いにせよ、感情を受けいれてもらえなかった経験が重なると、本心を話すことをやめるだけでなく、負の感情はなかったことにしようとするようになります。

 

それらは、心の中では未消化のままで残ってしまい、二次的な感情である怒りに変わり、ほんの少しの衝撃でも爆発しやすくなる。何もなくても涙が止まらないなど、感情が制御できなくなります。

 

この状態になると、時間をかけて自分の感情を取り戻すカウンセリングが必要です。その場合でも、優先順位を決めて、早期解決したいことに重点をおくこともできますので、お急ぎの場合、通う時間がない場合もご要望に合わせて対処できます。

 

カウンセリングで話すことと、友人知人、家族などに話すこととの違いは、カウンセラーがクライエントが話すことに関して自分の価値観で善い悪いと評価をくださないことです。

 

「どうしたらいいと思う?」と聞かれたら、「それは、こうしたほうがいいと思うよ」と自分なりの意見=助言したくなるのは当然だと思います。

 

この助言という行為は、一見親切なことのように思えますが、悩みが深い場合は、正論の助言ほど傷つけるものはないのです。正論だから返す言葉もなく、「今のままではダメだ」というのが助言ですから、それ自体が評価なのです。

 

例えば「そんなことは社会人としてダメだよね」と言われれば、その時点で、話すのをやめてしまうことでしょう。

 

これは、理屈ではわかっていても、近しい人には難しいことです。カウンセラーは完全に第三者で利害関係がないから話しやすいし、カウンセラー自身も客観的に聴くことができるのです。

 

多くの場合は、ただ聞いての欲しかっただけ。意見など求めていないのです。「どうしたらいいと思う?」と質問の形式をとっていても、迷っている気持ちを受けとめて欲しいというのが本音ではないでしょうか?

 

このように考えていくと、思いっきり気持ちを話すという体験は日常会話ではなかなかできないと言えます。何でも話せる友人でも、「これを言うと気を悪くするのではないか?」「自分のことばかり話していいのだろうか?」とブレーキがかかるものです。

 

そして、気持ちを十分に話す体験を経ていくと、自然に問題の本質が見えてきます。

いくつものことが絡み合って、何から手をつけて良いのかわからなかったことが、シンプルに整理ができるのです。

 

つまり、「カウンセリングを受けてみたい。話を聞いて欲しい」と思う人は効果が現れやすいのです。

 

 

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