敏感すぎる人であるということHSPと付き合う

かきかわ統合医療相談室

083-941-6908

〒753-0016 山口県山口市緑ヶ丘5-11

[ 心療時間 ] 午前 9:00~12:30 / 午後 13:30~18:00 / 夜間 19:30~21:00
※完全予約制(時間外はご相談ください) ※土・日・祝は夜間無し

敏感すぎる人であるということHSPと付き合う

ブログ

2020/09/09 敏感すぎる人であるということHSPと付き合う

子どもの頃から、とても敏感でした。

 

同級生の男の子に泣かされて帰ってきたとき、当時泣いてばかりだった一人っ子の私に母からは、

 

「たまには、喧嘩して泣かせて帰ってきていいから、ちゃんと言いたいこと言ってきなさい!」

 

とよく叱られたものです。

 

負けん気は人一倍強いのですが、それは内に秘めても言葉には出さないタイプで、時に大人も顔負けする頑固さなのですが、自分が言われて嫌と思った事は他の人も嫌に違いないから言ってはいけない。

 

相手が傷ついて、帰りに怪我でもしたらどうするの?って本気で思いましたし、それだけに、言い返すということができない性質は今もなお残っています。

 

一旦、相手は相手の事情があって言っているんだ(しているんだ)と飲み込む癖は思春期以降、人間関係が複雑になればなるほど、自分を追い込みました。

 

その気持ちのやり場がなくなり、身体的な不調。

耳鳴り、めまい、四肢の脱力感、月経不順、腰痛、頭痛、嘔吐、全身はストレス性の病気の温床です。

 

今ならストレス性の不調だと思えることですが、当時は心の病気と言われたら、「それは気のせいなのだ。あなたの性格にせいだ。構ってもらいたくて嘘をついているか、大袈裟に言っているだけじゃないの」と責められているように思えて、自分が立派な病気(?)であることの証明をするためにドクターショッピングを繰り返しました。

 

HSPという気質をご存知でしょうか?

これは病気ということではなく、アメリカの心理学者でセラピストのエレイン・アーロンによって1996年に提唱されたもので、人をとても敏感なタイプ(HSP)とタフなタイプの2つに分けたことです。それによると5人に一人がHSP(Highly Sensitive Person;とても敏感な人)だと言われています。

 

「とても敏感」であること自体は何も悪くないことですが、「心配性」「恥ずかしがり屋」「神経質」それらの気質は低い評価を受けてきた背景があります。

 

外交的でタフである方が健康的で価値があるようにみなされる傾向があり、エネルギッシュな人が好まれるというところがあります。

 

現在私は52歳になり、色々な経験を経て言えることでもありますが、敏感すぎることでしんどい場面も多々ありましたが、他の人よも喜びを深く感じることができる性質だと思いますし、それなりに、言いたいことを我慢せずに自己主張する技術を身につけていくことと、自分というものの取扱説明書を持つことによりストレスともうまく付き合えるようになるものだと考えます。

 

少し、ここでは、敏感すぎる人がストレスと付き合っていくヒントを示しておこうと思います。

 

HSPは受け取った情報が心の奥深くに届きますし、記憶の貯蔵庫に長く置いてしまいます。それゆえ、嫌な記憶がいつまでも残るなど弊害も起こりますが、幅広く物事を捉えて多角的なものの見方をするには、これは素晴らしい能力でもあるのです。

 

しかしながら、私たちのエネルギーは有限なので、深く掘り下げて物事を考えてしまう分短時間であっても疲れが生じやすいので、家族や親しい友人と楽しく過ごしていても一定時間は一人になり静かな場所で刺激を減らしてリラックスする必要があります。

 

そのことを自分だけでなく周囲も理解していないと、みんなでワイワイやっているのに、一人になろうとするなんて、変わっているとか、社交性がないというふうに思われがちです。タフな人々にとっては、楽しいのにどうして一人になろうとするのか?理解し難いようですが、これは自分を守るために必要な手段なのです。

 

「親切」「おもてなし」「気遣い」「配慮」「思慮深さ」「責任感」「他者への関心」

 

これらの言葉を聞いてどう思われますか?

実は敏感すぎる人が得意とするところでもあるのです。ただ、自尊心が低いために、やり過ぎてしまう。どうしても完璧を目指そうとするため無理が生じますし優秀であろうとしてしまいます。

 

ありのままの自分ではダメだと思う感覚、これが自尊心の低さの正体です。持って生まれた気質である部分を否定されて育ってきたHSPは、私もそうですが、いつも努力して頑張っていないといけないという強迫感を担いがちなのです。

 

相手のご機嫌が悪いこと、怒りを自分のせいにしてしまうのもそのためです。

 

こうした場合は、その問題は誰の問題か?と切り分けてみることが役立ちます。

 

自分が自分らしくいること。

言葉で言うと簡単そうですが、自分の感覚って実は間違っているんじゃないの?と思い続けてきた、HSPにはとても難しいことなのです。

 

解き放たれてみませんか?

TOP